2007-02-28 牧野修「月光とアムネジア」 小説 月光とアムネジア 作者: 牧野修 出版社/メーカー: 早川書房 発売日: 2006/08 メディア: 文庫 SFとグロ好きには牧野修がオススメと聞いたので、とりあえず目に付いた本書を購入。 物語の舞台ともなる、3時間ごとに記憶をリセットされる空間<レーテ>を使った仕掛けは 特筆すべきところはないけど(いいのか)、どこか間の抜けた造語や奇妙なレーテ内生物が 椎名誠のSFを髣髴とさせて面白かった。不死身の兵士の名前が「ゆずす兵」というのがまた。 ひたすら続く陰鬱な雰囲気、改行を多用した焦燥感の演出あたりも楽しめた。グロは控えめ。 せっかくの<レーテ>を生かしたトリックがもう一捻りあったらなぁ。