冲方丁「スプライトシュピーゲル」「オイレンシュピーゲル」
実はあまり期待していなかった「マルドゥック・ヴェロシティ」が思いのほか面白かったので、
そのまま筆者に着いて行く形で２冊を購入。レーベルがライトノベル系という事で表紙がまぶしめ。
内容は、四肢を機械化された少女達がテロに立ち向かうという、よくあるような（？）話。
しかしやはり冲方ということで、どの少女も悪趣味な程に悲惨な過去を持っている設定だった。ひでぇ。
２作とも共通の背景を持っているが、戦闘シーンは「スプライト」は空中で巨大兵器相手に（なんかSTGみたいだ）、
「オイレン」は地上で生身の人間と戦うといった風に差別化されていたりする。
ステレオタイプの登場人物と、はじめにキャラ有りきで進められる展開に最初はイライラ。
と、冲方風のドス黒い味付けも相まって、気がつくとそのキャラ有りきの展開に次第に嵌められていた自分がいた。
一話完結のアニメ的展開もいいけど、「スプライト」の「シティ・オブ・フェアリーテール」のような
シリアスな中編をII巻/弐巻以降にも期待。
